ポリオ – 予防接種

1. 予防する疾患・感染症

ポリオウイルスに感染しても、多くの場合、病気としての明らかな症状はあらわれずに、知らない間に免疫(病原体に対する抵抗力)ができます。しかし、ウイルスが脊髄の一部に入り込み(急性灰白脊髄炎)、主に手や足に麻痺が現れることがあり、その麻痺は一生残ることが多いです(小児まひ)。

日本ではポリオの流行がないため、これまで経口ポリオ生ワクチンの2回接種のみで十分とされていましたが、WHOの推奨は最低3回となっています。シンガポールはポリオの流行地域からの人の出入りも激しいため、日本で既に2回接種した場合でも、追加で1回経口接種をするか6ヶ月間隔で2回注射接種を勧めています。

なお、2012年からは日本でも単独不活化ポリオワクチン(IPV;Inactivated Polio Vaccine)及び4種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入されました。シンガポールでは、5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)および6種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib-HepB)に含まれています。

2. 日本:定期接種 シンガポール:定期接種

3. 接種時期および接種回数

不活化ポリオワクチンの場合、生後3ヶ月(シンガポールでは生後2ヶ月)から接種可能。通常3〜8週間間隔で3回、3回目の約1年後(6か月後から接種可能)に4回目を追加接種。なお、シンガポールでは、10〜11歳でさらに5回目の経口接種が勧められています。必須ではありませんが、ご希望の方は医師にご相談ください。

4. 接種方法

日本では皮下注射
シンガポールを含む他の国では筋肉注射

5. 効果の持続期間

約10年

6. その他

昭和50年~52年(1975年〜1977年)生まれの方は、ポリオに対する免疫がほかの年齢層に比べて弱いことが指摘されています。特にこの年代層の方が出張や海外赴任などで流行地域に行かれる場合は、成人であっても追加接種をお勧めします。詳しくは医師にご相談ください。

 ご予約はお電話でのみ承ります
(65) 6311-1190[本院]
分院はこちら

 診療科目や診断書・証明書作成などについて