Tdap(破傷風、ジフテリア、百日咳) – 予防接種

1. 予防する疾患・感染症

予防する感染症は、DPTと同じで、ジフテリア、百日咳、破傷風になります。乳幼児期にDPT接種をすることで各々の病原体に対する免疫はつきますが、その抵抗力を持続させるためには年長になってからも追加接種を行うことが必要で、日本もシンガポールも11歳前後での追加接種を組み入れています。

しかしながら、年長児で乳幼児の時と同じ抗原量のジフテリアトキソイドを接種すると、アレルギー性の局所反応や全身反応が強く出ることがあるため、その抗原量を減らしたワクチンを用いる必要があります。日本では、DT(ジフテリアと破傷風)という2種混合ワクチンを用いていますが、シンガポールでは百日咳もカバーされたTdapを使用しています。特に百日咳は非常に感染力の強い病気で、免疫が落ちてくれば大人でも容易に感染するため、世界的にも思春期に再接種することが推奨されています。近年日本でも大人の百日咳が問題になっていることを考えると、思春期以降の追加接種ではDTではなく、Tdap接種をお勧めします。当院では米食品医薬品局(FDA)に承認されたBoostrix®という製品を使い、実際には4歳から接種が可能です。

2. 日本:定期接種 シンガポール:定期接種

3. 接種時期および接種回数

日本では11歳にDTを1回。シンガポールでは10〜11歳にTdapを1回。

4. 接種方法

日本では皮下注射
シンガポールを含む他の国では筋肉注射

5. 効果の持続期間

乳児期にDTPを計4回終わっている場合、この追加接種1回によって、さらに約10年の免疫が持続します。

 ご予約はお電話でのみ承ります
(65) 6311-1190[本院]
分院はこちら

 診療科目や診断書・証明書作成などについて