AAD(American academy of dermatologyの学会誌)に掲載された、最新の手洗いについての文献を簡単に解説します。
手洗いと、そのあとに保湿もしたほうがよいという内容です。
皮膚を清潔に保つことは、感染の予防に重要であるが、肌を乾燥させたり、洗いすぎることにより肌に傷を作ってしまうことは逆効果となる。正しい方法で洗うことが重要である。
1 最低20秒はぬるま湯で、せっけんを使ってしっかり洗う。指の間や、爪の周りも
2 手が少し湿った状態まで、きれいなタオルを使って手をふく。エアドライヤーで乾かしてもよい。
3 豆粒くらいのハンドクリームを塗る。指先やつめの周りにも。ボトルタイプ(ポンプを押すようなタイプ)よりチューブタイプのハンドクリームがおすすめ。香料や染料が含まれていないものがおすすめ。塗ったときに乾燥して荒れている肌に塗っても刺激が少ないものがおすすめ。具体的にはワセリンなど。
4 手の消毒薬を使用したら、ハンドクリームを使うこと。CCDは60%以上のアルコールが含まれている消毒用ジェルを薦めているが、消毒薬の使用により手が乾燥するので、ハンドクリームも使う。
5 信頼できる所から医療情報を得ること
皮膚の乾燥と予防をするためには、手を洗った後に保湿剤を使用する。手に水分が保たれることにより、より病原体から守られる。石鹸や水が使えない場合は、消毒薬を使用しても構わないが、保湿剤を併用するほうがよい。
医師 大月 亜希子