お口は働き者
2024年8月13日
マグネシウムのお話
2024年8月27日

赤ちゃんがほしい5 タイミング法

前回までは不妊ドック(スクリーニング検査)についてお話しました。今回より不妊ドック終了後の不妊治療についてお話します。
不妊治療には以下のようなステップがあり、次の段階へ進むことをステップアップと言います。
<1> タイミング法
<2> 人工授精
<3> 体外受精、顕微授精

今回は<1>のタイミング法についてです。月経周期や基礎体温よりだいたいの排卵日を予測することはご自身でも可能です。最近ではとても優秀なアプリもあり、利用したことがある方は多いと思います。また、最近では帯下(おりもの)の性状より排卵期がわかるオリモノシートなどのいわゆるフェムテック商品も出てきています。

思っていた排卵日と実際の排卵日が異なるとやはり妊娠のチャンスは低くなります。
特に月経不順のある方はご自身で排卵日を特定するのは非常に困難です。その場合、排卵日の少し前から卵胞(卵子の入った袋)の大きさを超音波でモニタリングしたり、排卵日検査薬や採血検査などを行うことで、より正確に排卵日を特定することが可能です。また、排卵障害がある場合は排卵誘発剤などのお薬を用いて卵巣を刺激し、排卵を促す必要があります。この様に排卵日を特定し、その日に性行為を行うことをタイミング法と言います。

ご夫婦の年齢や不妊の原因、不妊期間、ホルモン値などを考慮した上で、だいたい3─6回くらい行い、ご妊娠に至らない場合は次へのステップアップを考えます。
ここまでの治療は当クリニックでも可能です。
次回は<2>の人工授精についてお話しします。

医師 長谷川 裕美子