歯を健康に保ってくれる食べ物があります。それがチーズです。意外かもしれませんが、チーズにはむし歯予防効果があります。特に硬いチーズはむし歯予防効果があるとWHOでも認められています。
口の中が酸性になると、歯のエナメル質を溶かそうとする働き(脱灰)が起きます。同時に、唾液に含まれるリン酸とカルシウムが歯を修復するため、歯が溶けてしまうのを防いでいるのです。むし歯予防において、口の中の酸性を中和させることが重要となります。チーズはその役割を担ってくれるのです。
チーズを食べることで、
・チーズに含まれているたんぱく質のカゼインが、エナメル質表面に吸着して保護し、むし歯の原因菌の付着を抑制します。
・チーズに多く含まれるリン酸カルシウムは、歯の表面に保護膜を作り、エナメル質の脱灰化を減少させます。
・硬いチーズを噛むことで唾液の分泌量は多くなります。
食べるチーズは、硬くて酸性が強いものが良いでしょう。チェダーチーズ、パルメザンチーズ(パルミジャーノ)、ミモレットやエメンタールなどのチーズがおすすめです。
WHOでは、むし歯予防のために食後にチーズを食べるよう推奨しています。食後にチーズを食べてむし歯予防。ぜひ試してみてください。
医師 畑 昌子