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歯科と漢方

歯科治療でも漢方を処方することがあります。

葛根湯(かっこんとう)と聞くと初期の風邪に服用するイメージがありますが、実は葛根湯は顎関節症にも効く漢方なのです。葛根湯の他にも顎関節症に効く漢方に、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)があります。葛根湯が長期で処方されるのに対し、芍薬甘草湯は即効性があるので頓用(痛み止め)として処方されます。

その他にも口内炎、口腔乾燥症、歯の痛みや歯周病、抗生剤の代わりに処方される漢方もあります。日本の健康保険で処方可能な歯科漢方薬は新たに2種類の漢方が追加され、現在は13種類となりました。

漢方薬の基本的な考え方は、人が持っている病気を治す力(免疫力)を高めることですが、西洋医学の臨床の現場では、適応症から漢方薬が選択される場合が多いです。歯科でも医科でも、臨床の現場では疾患によって漢方薬を選択する「症例漢方療法」が普及しています。

歯科治療で漢方を使って症状を緩和させたいとお考えの方、ぜひ一度ご相談ください。

歯科医師 畑 昌子