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フッ素の活用法

2017年3月より、1500ppm(0.15%配合)を上限とする高濃度フッ化物を配合した薬用歯磨剤が、厚生労働省から医薬部外品として承認されました。
これにより、今までの国内上限の1000ppmを超え、これまで日本国内では手に入らなかった1000ppmから1500ppmのフッ化物配合歯磨剤が、スーパーやドラッグストア、歯科医院で購入できるようになりました。

ただ年齢によって適切な濃度のフッ素配合歯磨剤を使って行くことが重要であり、まずは、生後6カ月から2歳では500ppmでだいたい切った爪程度の少量で十分です。3歳から5歳も500ppmで使用料は5mm程度を目安に、6歳から14歳は1000ppmを1cm程度、15歳以上は1000ppmから1500ppmを2cm程度を目安にしていただくと良いです。
今回の1500ppmという濃度は基本的には15歳以上を対象とした濃度となります。ただ例外として6歳から14歳でも虫歯のリスクが高かったり、多数治療した部位があった場合、自分の判断ではなく歯科医師の指導の元で使用する場合も出てくるかと思います。

この濃度はどこで判断できるかというと、高濃度フッ化物配合歯磨剤は濃度の記載が義務付けられているので、パッケージを見てお店で確認できます。

ちなみに、日本で販売されている歯磨剤は、「化粧品」と「医薬部外品」に分けられます。化粧品には清掃剤や発泡剤などの基本成分のみ、医薬部外品にはフッ化物に代表される薬用成分が配合されています。もし、いつも使用している歯磨剤がどのような成分が入っているか分からない場合は検診時に歯科医院へ持参していただき、歯科医に確認してもらっても良いかもしれません。

フッ素は色々と意見が出てくることもありますし、フッ素だけではもちろん虫歯は防げませんが、使い方を正しく理解しお口の健康を守る一つのポイントとして考えていただければと思います。

歯科医師 伊藤 明雄