子供の「食べない、食べたくない」には、いろいろ原因があります。
まずは夕食の場合、食事前に甘いお菓子を食べたりジュースを飲んだりすると血糖値も高くなり食欲がわかなくなります。しかも後でお腹が減り、だらだら食べになったり、またお菓子を食べるという悪循環につながります。これは虫歯の原因にもなるので要注意です。もちろん、虫歯や口内炎なども原因の一つで、痛みがあると食欲はわきません。
もう一つ見過ごされがちなことがあります。それは歯の生え変わりによる痛みです。幼稚園の年長さんの頃から下の乳歯グラグラし抜け始めます。抜けると、下から永久歯が生えてきます。この歯の交換期は小学校の高学年頃まで続きます。「これまで食べていたものを食べない」「食欲はあるはずなのに」「虫歯や口内炎はないのに」などと思ったら、その原因は、生えかわりで乳歯が動き始め、噛むと痛かったり違和感が強いからなのかもしれません。もし食事の際、違和感や不快感、痛みがある時はお口の中を確認してあげてください。それでも分からなかったり不安でしたら、歯科医院で相談してみてください。
歯科医師 伊藤 明雄