歯医者さんに来る子供達の主訴で一番多いのが、虫歯や歯の痛み、定期検診などがあります。それ以外で意外と多いのは歯並びの相談です。
歯並びが悪くなる原因としては、基本的には生来ある程度は決まっているのですが、それ以外には虫歯による乳歯の抜歯や、以外と知られていないものとして態癖というものがあります。
態癖とは、お口や全身に与える良くない生活習慣のことを言います。
子供達で歯並びに良くない癖として、勉強やテレビを見ながらの頬杖やうつ伏せ寝、横向き寝、寝転びながらや膝を抱えながらの読書やゲーム、スマートフォン操作などがあります。
これらが何故歯並びに悪い影響があるの?と思われるかもしれませんが、実は歯はわずかな力で動き始めます。これらの癖を毎日少しづつ行なっていると次第に歯は押されて、そこだけ歪み始めます。それに伴い顎関節にも負荷がかかり顎関節症を発症し来院される子供達もいます。受験勉強中の子供達の中でも顎関節症になってしまうケースもあります。これは頬杖をつく習慣がついてしまったためです。
これらを予防するには、子供達の普段の生活習慣を観察し態癖を予防してあげることが重要です。もし気になる症状があれば歯科医院に相談してみてください。
医師 伊藤 明雄