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将来の夢が宇宙飛行士の子供達へ

宇宙飛行士になりたい方へ、歯科医師からのアドバイス「まずはむし歯ゼロを目指そう!むし歯ができたらしっかり治療をしてもらおう!」

宇宙飛行士は、打ち上げの前に必ず歯科を受診し、虫歯や悪化しそうな歯はないか確認をし治療をします。
なぜ打ち上げ前に歯のチェックや治療をしないといけないか、宇宙船での特殊な環境が関係しています。まず飛行士は船外活動中は宇宙服を着ており、この中は減圧状態になっています。船外活動を終え宇宙船の中に戻ると1気圧の中に戻るというのを繰り返します。もしむし歯があったり、歯の根の中に膿が溜まっていると、そのような状態ではひどい歯痛が起こる可能性がとても高くなるからです。これは飛行機で歯が痛くなる原理と同じです。ただ飛行機だったら到着後に歯医者さんにいけば良いのですが、宇宙空間では歯医者さんはいません。

日本人初の宇宙飛行士である毛利衛さんは以前、虫歯の治療や親知らずの治療をしていなかったために選抜試験で不合格になった経験があるとのことです。
現在クルードラゴン宇宙船で宇宙に行っている若田光一さんによれば、歯を抜く訓練は地上で受けているとのこと。万が一宇宙で歯が痛くなったらまずは痛み止めを服用し、それでも痛みがどうしても落ち着かない場合は、むし歯を削る道具はないので医師の指導の下、他の宇宙飛行士が歯を抜く可能性があるとのことです。

子供たちの中に将来の夢が宇宙飛行士になりたい子がいたら、頑張って歯ブラシをしようねと教えてあげてください。

医師 伊藤 明雄