感染症4(おたふく風邪)
2021年4月13日
歴史上の心療内科患者さん 西郷隆盛
2021年4月27日

40代からはやめの老眼対策が肝心!!

目のいい方(正視)や、近視、遠視の方も、はやければ40歳から手元がみずらくなる「老眼」を自覚すると思います。この老眼は、目のピントを合わせる筋肉=毛様体筋の筋力低下に伴うピント調節機能の低下によって生じます。この筋力は、10歳までにピーク、年齢とともに徐々に低下するいっぽうで、40歳代になると、手元(読書やスマホ)の距離、約30cmの距離のピント調節が不可能になってきます。

この初期の老眼を感じたときから、眼科専門医としては、遠近両用コンタクトまたはメガネを使用することおすすめしています。つまり、老眼を自覚して、スマホなどの距離を腕でかえたり、文字を大きくしたりするのではなく、メガネやコンタクトで老眼矯正してしまったほうが、毛様体筋の負担が軽減できるからです。

近年、メガネは累進屈折メガネと呼ばれる、1枚のレンズの中に遠方、中間、近方の矯正ができるものもでています。またコンタクトユーザーにとっては朗報な、レンズが販売になりました。EDOF(Extended Depth of Focus:イードフ)と呼ばれる、焦点が合う領域を広げることで、広い視距離で安定した見え方を維持できるコンタクトレンズが販売されるようになりました。従来の遠近両用コンタクトは、レンズの中に近方と遠方、それぞれを見るための度数を2重、または累進状に配置した構造でしたが、この新レンズは、木の年輪のように、遠、中、近方の度数を何重にも連続させることで従来品の欠点である像のボケや、昼と夜間で瞳孔の大きさによる見え方の違いを改善させています。すでに白内障手術用の眼内レンズで利用されている原理をコンタクトにも初めて取り入れた医療発の新技術です。老眼対策はぜひ一度、眼科専門医にご相談ください。

医師 岡野 喜一朗