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マニキュア

マニキュアによる爪甲剥離症をときにみかけますが、マニキュアは爪に負担を生じるものなのでしょうか。顔への化粧が一方的に顔の皮膚によくないわけではないようにマニキュアも必ずしも爪への負担を強いるわけではなく、うまく用いれば保護的作用も期待できます。

マニキュアの成分によってアレルギー性の接触性皮膚炎が起こる可能性はありますが、爪の場合はあらかじめ爪甲が障害されているなどがなければ、マニキュアが爪甲を浸透して爪床、爪母まで浸透することはほぼないと考えられます。ただし、マニキュアが爪の周囲に付着して爪囲炎をおこすことはあります。

むしろ爪に対して傷害となりうるのは、マニキュア液そのものより、除光液、リムーバーでしょう。これらはアセトンを含むので、使いすぎると、爪の水分量を減少させて爪甲の光沢低下や爪甲層状分裂病などをひきおこすことがあります。どれくらいの使用頻度ならよいのかというと、個人差も大きいですが、多くても週に一度程度とされています。リムーバーにはアセトンを含まない製品もあるますが、代わりにほかの有機溶媒を含んでいるためアセトンさえ含有しなければいいともいえないので、頻回に使い過ぎないことが大切です。

医師 大月 亜希子