絆創膏の正しい使い方をご存じですか?貼り方やはがし方によって、肌に不要なダメージを与えることがあります。特にはがすときには予想以上のダメージをあたえることがあります。
絆創膏の貼り方
1.貼る部位を清潔にする。
2.毛深い部位は毛を剃ってから貼る。
3.皮膚に緊張をかけない。(圧迫しなければいけない場合を除く。)
伸縮性のある絆創膏を伸ばして張った場合、絆創膏が縮んで皮膚が引っ張られることにより刺激が強まるので注意が必要です。
絆創膏のはがしかた
1.はがす部位の皮膚を抑える。
絆創膏をはがすときに、皮膚が引っ張られて持ち上がることにより皮膚にダメージが与えられます。それを防ぐため、皮膚を指で押さえてはがします。
2.はがす角度は180度(皮膚とほぼ平行)に近いほうがよい。
3.ゆっくりと毛の方向に沿ってはがす。
絆創膏は一気にはがしたほうが結果的に痛くないと考えることもありますが、実際は剥がす速度が速くなると皮膚のはがれる面積が拡大します。また痛みも剥がす速さに比例します。そのため、ゆっくりはがしたほうが、総合的に見て痛みを抑えられます。
絆創膏の粘着力はそれぞれ異なりますが、皮膚へのダメージは、粘着力が高いほど大きいわけではありません。通気性のいい絆創膏は、貼布後粘着剤が皮膚表面になじむことにより、粘着力が増加します。それに対し、従来からの密封性の高い絆創膏は、水分が皮膚から蒸発できないため皮膚に水分がたまり、粘着力は低下します。しかし、皮膚が水分を吸って弱くなっているため、絆創膏を剥がしたときの皮膚のダメージは、通気性のいい絆創膏より高くなります。そのため、密封性の絆創膏を使った場合は、より慎重にはがしてあげるとよいでしょう。
医師 大月 亜希子