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帯状疱疹

左右の体のどちらか一方に、刺すような痛みが数日から一週間続き、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状に現れる病気のことを、帯状疱疹といいます。

帯状疱疹は、体の中に潜んでいた水痘・帯状疱疹ヘルペス(VZV)によっておこります。はじめてVZVに感染したときは、水ぼうそうとして発症します。水ぼうそうが治った後も、ウィルスは体の神経節に潜んでいます。加齢やストレス、過労などが引き金となり、ウィルスに対する免疫力が低下すると、潜んでいたウィルスが再び活動を始め、帯状疱疹として発症します。

帯状疱疹は、統計的にみると20歳代と50歳代にピークがみられます。これらの年代では周囲に水ぼうそうの患者さんがいない年代で、VZVの免疫にブースターがかからないためとされています。季節的には、決算期や連休後、お盆後、年末など、疲労が重なるときに多く見られます。
帯状疱疹は他の人に帯状疱疹としてうつることはありません。水ぼうそうにかかったことのない乳幼児などに、水ぼうそうとしてうつることはあります。

帯状疱疹は、痛みを伴うこともあり、通常は皮疹の出現に先立って痛みがみられますが、皮疹と同時に出現する方、遅れる方、全く痛みを感じない方もいます。程度は軽度のものから、夜も眠れないものまでさまざまです。ほとんどの方は、皮疹とともに痛みも消失しますが、一部の方は皮疹治癒後にも痛みが残り、長く続くこともあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛の発生率は約3%で、60歳以上の高齢者に多く見られます。
50歳以上の方は、ワクチンを打つことで帯状疱疹の発症の予防や、発症しても帯状疱疹後神経痛などの後遺症の予防をすることができます。
ご希望される方は、クリニックにてご相談ください。

医師 大月 亜希子