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毛孔性苔癬

二の腕の外側や太ももに、毛穴に一致した、肌色-淡いピンク色の、小さな硬いぶつぶつがみられることがあります。これは、毛孔性苔癬という良性の疾患です。小学生くらいからみられ、思春期に目立つようになり、思春期を過ぎるとやがて自然に目立たなくなっていきます。病院を受診しないくらいの軽症の人を含めると、10代の30-40%に見られる、とてもありふれた疾患です。ぶつぶつは、自覚症状を伴うことは通常はありません。家族に同様の症状がある人も多く、遺伝的な角化異常が疑われていますが、アトピー性皮膚炎や、肥満が発症に関連するともいわれています。

良性で、自然に消退するものなので、軽症のものは経過を見ることが多いですが、この疾患の本質は、毛孔が開いてそこに角栓がたまり、硬くなることにあるので、治療をするときは、これらを取り除きやすくします。尿素のクリームや、サリチル酸ワセリンなどを使って、ゆっくり経過を見ていきます。ピーリング作用のある石鹸なども使用する場合があります。

腕のぶつぶつが気になる方は、一度皮膚科で相談してみてはいかがでしょうか

医師 大月 亜希子