皮膚科では、外用薬を処方することがとても多いです。実際はそのおくすりはどのように塗ればよいのでしょうか。
1.単純塗布
病変部に直接塗る方法で、最も一般的な使用方法です。
FTU(Finger Tip Unit)という単位を用いることが多いです。口径5mmのチューブに入った軟膏を、人差し指の第一関節から先端まで押し出した量を1FTUといい、これは成人では約0.5g、手のひら2つ分の量を外用するのに適した量とされています。
2.貼布
軟膏を薄く伸ばした布を、病巣部に貼り付ける方法です。かさぶたの除去や、びらん・潰瘍面の保護に用いられます。
3.密封包帯法
ODT(Occlusive Dressing Therapy)ともいいます。外用薬を直接塗って、ラップなので密封する方法です。通常の外用に比べて吸収が亢進するので、皮膚が固くなっているところなどに適していますが、適切に使用しないと感染を伴うことがあり、注意が必要です。
通常は1の単純塗布で良いですが、場合によっては2や3で治療することも有るかもしれません。上手に塗って早くなおしていきたいですね。
医師 大月 亜希子