今年のスギ花粉の飛散量は、例年よりも多いと予測されています。そのため、花粉症の方は事前に準備を整えた上で帰国されることをお勧めします。
花粉の飛散量は主に2つの要因で予測されます。1つは、前年の夏の気温と日照量です。猛暑で日照量が多かった場合、翌年の花粉の飛散量は増加する傾向があります。
もう1つは、前年の花粉の飛散量です。いわゆる「隔年化現象」により、前年の飛散量が多い年の翌年は少なくなり、逆に前年が少なかった場合は多くなる傾向があります。昨年は猛暑であったことに加え、隔年化現象に基づくと、一昨年の東京では過去最高レベルの飛散量が記録され、昨年は並みの水準でした。これらの条件から、今年の飛散量は多いと予測されています。
特に症状が重い方は、一度症状が出始めるとその抑制が難しくなります。そのため、帰国の1週間くらい前から予防的にお薬を使用する「初期療法」をお勧めします。
せっかくの帰国を快適に過ごせるよう、十分な準備をしておきましょう。
医師 高木 太郎