高血圧を指摘され、生活習慣の改善を3ヶ月程度行っても目標血圧(140/90mmHg未満)に達しない場合や、リスクが多く最初から降圧薬で対応することが必要
なケースでは薬物治療を考慮することとなります。
薬物治療に用いられる降圧薬には、一般的にはカルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、
利尿薬、アルファ遮断薬、ベータ遮断薬(含アルファベータ遮断薬)、利尿薬の6種類があります。カルシウム(Ca)拮抗薬からアルファ遮断薬までの4つは、主に動
脈を拡張させることによって血圧を下げます。また、ベータ遮断薬は心臓の働きを抑えることにより、利尿薬は循環血液量を減らすことによりそれぞれ血圧を下げます。
患者さんの病態や検査の値をみて、適する降圧薬を選択し、降圧目標を目指しますが、単剤で降圧目標を達成することができない場合には上記の降圧薬を併用することも
あります。
医師 中澤 哲也