歯の健康を保とう！

従来、日本では歯や歯ぐきは悪くなったときに歯科治療を受けるのが一般的でした。痛くなった、歯が欠けた、歯がグラグラしてきた、顎や歯ぐきが腫れてきたなどの症状を感じると歯科を受診してきた方も多いと思います。

近年は歯科領域でも予防の重要性が周知されてきており、特に困ったことが無くても定期的に歯科健診を受診される方が増え、結果的に一昔前より歯の寿命が延びてきています。また高齢になった時に歯がたくさん残っているほうが全身的な病気が少ない傾向にあることが分かっており、体の健康寿命を延ばすことにも一役買っています。

歯科の治療は、病状が進んでから受診すると痛みを伴う治療が必要になったり、通院回数が増えるにもかかわらず、歯の寿命も短くなってしまう傾向があります。意を決して歯科を受診しても治療中や治療後に強い痛みを感じると、歯科受診自体が怖くなってしまい、通院の足が遠のいてしまうことも。結果、以後痛みが出ても歯科にかかりたくない、何とかやり過ごしたいという一心で限界まで我慢して受診をためらう方々が出来上がるという悪循環が生まれてしまいます。

歯磨きをしっかりしているはずなのにすぐにむし歯が出来てしまう、という自覚がある方は定期的に通院してメンテナンスや磨き方チェックをしてもらうのもよいかもしれません。

また、日本に住んでいた頃は定期的に歯科医院に通っていたけれど、シンガポールに来てからは歯医者にかかっていないという方々もいらっしゃるでしょう。異国での生活のセットアップがひと段落したら、ご自分の健康にも目を向け直してみませんか。日本でやっていたルーティンを、シンガポールでも！

歯科医師　畑　茂