母乳と虫歯の関係(その1)
2017年1月17日
脂漏部位のスキンケア
2017年1月31日

運動を処方されたことがありますか?

忘年会新年会が続き、新年の誓いをあらたにしている方に情報です。
以下の運動に関する誤解を解いて、運動を処方してもらうか、自己処方するのはいかがでしょうか?
感染症が減り、生活習慣病やがん、認知症やロコモが大きな健康問題になっているなか、運動をクスリのように処方して、病気を予防したり治療しようという動きが世界中で広がってきています。高額な薬剤も登場するなか、比較的費用をかけずに、予防や治療にもなるので注目されています。

About EIMS:Exercise is Medicine Singapore(EIMS)
https://www.eims.sg

運動が様々な予防や治療に有効にもかかわらず、20%の患者にしか運動が処方されていないとのデータもあるようです。不活発そのものがいろいろなリスクと関係があるので、少しでも運動すればベネフィットが得られます。

では運動に関する三つの誤解を解きましょう。(括弧の中の数字で検索)
1.ランニングは膝に悪い
様々な研究でランニングはどちらかというと膝の変形性関節炎(OA)などを予防することが分かっています(PUBMED/27699484)。膝を痛めた時は別です。整形外科医をご紹介します。

2.30分続けないと意味がない
運動を最低でも30分続けないと脂肪が燃焼しない?こちらも最近の研究で10分の運動3回でも、ほとんど変わらないということが実証されています。(PUBMED/11601564)。細切れでもいいので体を動かしましょう。

3.週末だけじゃだめ?
一般に(会話が苦しくなるぐらいの)中程度の強度の運動を週に150分以上が理想とされていますが、平日まったく時間取れない場合、週末だけ運動することは意味がないのでしょうか?まさに週末戦士「weekend warrior」の死亡リスクという論文があり、週末だけの運動でもかなりメリットがあると分かっています(PUBMED/15383407 )。
少しだけでもはじめればベネフィットがありますし、少しずつ運動量を増やし続けるとさらにお得です。

1.呼吸・循環や関節などに心配のある方は医師に御相談ください。
2.ダンス、サイクリング、水泳など個人が楽しく思える運動だと続きやすいです。
3.仲間がいると続きやすく、スマホやwebで記録をとると励みになります。

医師 林 啓一