高尿酸血症と診断された患者さんで、以前に痛風発作を起こしたことがある方、あるいは発作がなくても血清尿酸値が9.0以上の方は治療の対象となります。まずは、プリン体多く含む食物を減らしたり、肥満を解消したり、水分を多く摂取したりなど生活習慣を改善します。
3ヶ月程度で血清尿酸値が正常範囲内まで改善しないときは、薬物療法を考えても良いでしょう。
高尿酸血症には、体内で尿酸が多くつくられる産生過剰型と、尿酸の尿への排泄が低下する排泄低下型の2種類があります。薬物療法もこれらのタイプに応じて、産生過剰型には体内での尿酸の産生を抑える薬(ザイロリックなど)を、排泄低下型には尿中への尿酸排泄を促進する薬(ユリノームなど)を使用します。排泄を促進するユリノームを使用する場合は、尿が酸性だと尿路結石ができやすくなるため、尿をアルカリ化する薬(ウラリットなど)を併用することがあります。また、ユリノームは肝機能障害を起こす場合があるので、服用開始後6ヶ月間は定期的に肝機能値を検査することが必要になってきます。どちらの場合も自己判断で服用を中止することはしないようにしましょう。
医師 中澤 哲也