耳掃除のススメ「シンガポール編 」
2023年3月7日
デンタルフロスを使っていますか
2023年3月21日

鶏眼(けいがん)と胼胝(べんち)

鶏眼とは、繰り返す物理的な圧迫によって、皮膚の一番外側の層である角層が硬く、厚くなった状態のことを言います。厚くなった皮膚の中央に、芯のように深く皮膚の奥に侵入している部分があり、魚の目のような見た目なので、「魚の目」とよばれています。(でも医学的には鶏眼といいます。)芯の部分に力が加わると痛みを伴います。足の裏に生じやすく、足の合わない窮屈な靴や、長時間の歩行、歩き方の癖や立ち仕事などが誘因になるといわれています。

胼胝もまた、鶏眼と同じような原因で生じますが、中央に芯はなく、痛みはないか、あっても軽度です。いわゆる「たこ」とよばれているもので、指に生じるペンだこや、足の甲に生じる座りだこなどが知られています。

予防法は、物理的な圧迫をかけないようにすることです。シューフィッターさんと相談しながら足に合った靴を探したり、歩き方の癖などがないかを見直してみるとよいかもしれません。また、痛みの軽減や再発予防に、市販の魚の目パットなどを利用するのもよいでしょう。

痛みが強い場合は、スピール膏や、サリチル酸ワセリンなどを用いて皮膚を柔らかくすると痛みが和らぐ場合があります。また、皮膚科で芯の部分を除去したり、硬い部分をメスで薄く削ったりすることもできます。痛みが強い場合やお困りの時は皮膚科を受診してみてはどうでしょうか。

医師 大月 亜希子