フランスの皮膚科医ジベル(Gibert)によって名付けられた疾患です。10-30代に多く見られ、風邪のような症状の後に見られることがあります。
Herald patch(ヘラルドパッチ)と呼ばれる直径2-5cmの大きめの皮疹が最初に体幹部にできることが多いです。この皮疹ができてから2-14日後に、鮮やかなピンクや赤褐色の直径1-2cmで大きさがまちまちのの卵型の皮疹が体幹部や四肢にたくさん出てきます。特に背中にでた皮疹は、クリスマスツリー型と言われるような特徴的な分布をします。皮疹は数週間新生が続くこともありますが、全身状態は良好で、軽いかゆみが伴うことがあります。
原因は不明ですがウイルス感染が考えられています。ただし、ウイルスそのものによる症状というよりは、体がウイルスに反応して皮疹を生じている状態なので、他の人へ感染させてしまうという心配はありません。
かゆみを伴う場合はステロイドの外用や抗アレルギー薬の内服などで治療しますが、多くの方は数ヶ月で自然治癒されるので、基本的には対症的に治療していくこととなります。
医師 大月 亜希子