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腹部超音波でよくみる病気「胆のう腺筋腫症(アデノミオマト─シス)」

胆のう腺筋腫症(アデノミオマト─シス)は、胆のうの壁が厚くなる良性の疾患で、健康診断の腹部超音波検査で胆のうポリープ、胆石に次いでよく発見されます。
肥厚した胆のう壁の内部に、ロキタンスキー・アショッフ洞(RAS)と呼ばれる複数の小さい袋状の液体のたまりや小結石がみられることにより診断されます。
また、病変の部位や広がりで、限局型、びまん型、分節型に分類されます。
胆のう腺筋腫症の多くは無症状で、胆のうがんと関連性はないとされ、治療の必要はありません。しかし、まれに胆のうがんを併発することも報告されており、通常は年に一回の腹部超音波検査で経過観察が行われますが、特に分節型では胆のうがんの併存や区別が難しいこともあり、半年に一度程度の腹部超音波検査が推奨されます。

医師 佐野 智彦