アキレス腱炎・付着部炎
2025年12月23日

慢性B型肝炎の抗ウイルス治療

慢性B型肝炎は、炎症が続くと肝硬変や肝がんの危険が高まります。治療はウイルス増殖を抑える「核酸アナログ製剤」が中心です。
核酸アナログ製剤の歴史は、2000年のラミブジン登場から始まりますが、長期使用で効かなくなる耐性が問題でした。その後、2006年のエンテカビルで耐性リスクが大幅に減少し、2014年には強力なテノホビル(TDF)、2017年には安全性がさらに向上したテノホビル・アラフェナミド(TAF)が導入され、現在ではより安心して抗ウイルス治療を受けられるようになりました。
しかし、現在の抗ウイルス治療では、肝細胞内のウイルスDNAまでを完全に排除することができないという課題も残っています。将来、このウイルスを排除し、真の治癒を目指す新薬の登場が期待されています。

医師 佐野 智彦