味覚は育つ。苦いけどイケる。
2025年10月21日

画像優位性効果

文字や言葉だけで説明するよりも、絵や写真は一瞬で意味を把握しやすく、長期記憶にも残りやすいとされています。心理学者アランパイヴィオの「DUAL CODING THEORY」が基礎となった心理学的現象でPICTURE SUPERIORITY EFFECTと呼ばれます。
脳の視覚野は画像の処理に特化しており、画像は意味、感情、経験と結びつきやすく文字よりも一瞬で把握でき、長期記憶に残りやすいのです。
この特性の具体例を挙げますと、絵や図を使用した教材のほうが理解しやすく記憶定着率が良いので学習や教育に有効です。スライド資料でも写真やイラストを活用すれば説得力が増し、印象に残りやすくなるプレゼンができます。スティーブジョブズのプレゼンはメッセージを極力絞り、シンプルにまとめられていて記憶に残りやすく聴衆を惹きつけるものでした。
ジョンメディナらの研究によると文字情報のみで伝達された情報の72時間後の記憶保持率は10%程度なのに対し、画像を加えることで65%にまで上昇することが示されています。

このメールマガジンもいつの日かインスタグラムやXで画像添付もできるようになれば皆様の記憶に残りやすくて良いのだろうなと思いながら文章を綴っています。まさに百聞は一見に如かず、のことわざどおりですね。

医師 高橋 宏和