麻疹のワクチン

麻疹(はしか)が日本で散発しています。同じ空間に居ただけで感染することもあるので、発症者がコンサートに行った事例などが報道となっています。感染予防にはワクチンが効果的で、年齢に応じて２回接種を受けておきたいワクチンです。

日本でもワクチン接種が進み感染数がしっかりと抑えられていたのですが、最近のコロナパンデミックの影響もあり、ワクチン接種割合が落ちている沖縄県をはじめ世界中で再度麻疹が問題になってきています。

日本では予想される出生数にあわせてワクチンを生産しているので、今まで予防接種に漏れていた方が一気に接種を希望すると定期接種予定の小児の分が足りなくなってしまいます。そこで、厚労省は既存のМＲワクチンは１歳児が優先との通知を発出しています。

麻疹に感染済みなのかワクチンを年齢相当で接種しているのかを確認し、必要に応じてММＲワクチンなど日本の定期接種に影響しないワクチンを接種してください。日本ではワクチンが不足しているために、先に抗体価を調べて必要性を判断することもあります。

医師　林　啓一