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保育園の暗い思い出

お子さんが注射が嫌だとわんわん泣いている。泣くのはとても良いことだ。涙を流すことでストレスを軽くするという、脳のすばらしい仕組みである。自分も子供のときは注射が大嫌いだった。保育園での集団予防接種の時、「お母さんがしなくていいって!」と嘘を叫びながら逃げ回った。結局は園長先生に羽交い絞めにされ、注射され、声がかれるまで泣いた。

コロナ下の抑圧された生活が長期化している。鬱屈した気持ちのはけ口を見つけるのが難しく、以前からくすぶっていた家庭や職場、人生等の問題に火がついてしまったという相談が増えている。本当は子供のように、嫌なことは嫌とか悲しいとか、泣いたり叫んだりできたら、大人も少しはストレス発散できるのかもしれない。しかし、大人は理性が邪魔し、簡単には泣けない。いつの時代から、泣くのは弱いとかずるいとか考えるようになったのだろう。原始時代の大人はもっと堂々と泣いていたんじゃないかな。

私はいつも保育園の給食のパンが食べきれなくて、こっそりゴミ箱に捨てていた。
が、友達に告げ口されて先生に怒られた。それからは自分の机の中に押し込んで隠すようにしていたら、ある日、先生が鬼の形相で私の机の前に立っていた。机の上には、カビだらけのパンの山。めちゃめちゃ怒られて、帰りの市バスの中でも泣いて泣き疲れて寝てしまい、バス車庫で起こされた。あれから半世紀もたったのに、今でもパンのカビがトラウマである。

医師 日暮 真由美