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歴史上の心療内科患者さん  あがり症だったガンジー(1869-1948)

インド独立の父、ガンジーは子供の時から、そして大人になってもまだ、極度のあがり症だったという。

人前で話すのが苦手という人は多い。そのことが不安や恐怖で、苦痛があまりにも強い場合、単に「あがっている」というのを越え、「あがり症(社会/社交不安障害)」として、治療の対象になることもある。

会社ではとっても偉い人で、大勢の前で英語スピーチもそつなくこなしていても、実はあがり症で、スピーチ前にはひそかに薬を飲んでいるという患者さんは結構いる。外交的な性格の人でもあがり症の人はいるので、元々の性格や能力の問題というわけでもない。主因としては脳神経系の機能の不具合が考えられている。治療には漢方薬や西洋薬などの薬物療法の他、心理療法やカウンセリングも大事である。

ガンジーが弁護士として働いていた時に、法廷で緊張しすぎて何も言えず、そのまま速攻で帰ってしまったというエピソードがある。世界的な偉人でも、仕事をブッチしてしまうほど気持ちが追い込まれたんだなあと、凡人はちょっと安心する。

医師 日暮 真由美