幼少期からの扁平足では痛みはほとんどありませんが、中年以降に発症するタイプの扁平足では内くるぶしの下が腫れ、痛みが生じることがあります。次第に扁平の度合いが進み、つま先立ちがしにくくなり、進行すると歩行が障害されることもあります。
原因は内くるぶしの近くにある後脛骨筋腱(足のアーチを吊り上げる働きをする腱)が加齢により変性したり、体重負荷により断裂することでアーチが崩れることによって起こります。
体重をかけた状態で足のレントゲンを撮影し、アーチがなくなっているかどうかで診断しますが、腱の損傷まで調べるときはMRI検査を行います。
扁平足にならないようにするためには、アーチを支えるのに重要な足指の筋肉を足指じゃんけんなどで鍛えるのも良いですし、アキレス腱が硬くなっていることも多いので、アキレス腱のストレッチも良い方法です。
症状がすでにある場合は、アーチをサポートする足底板(インソール)を使いアーチを上げることによって疼痛を緩和します。
もしも扁平足かなと思った場合は、いちど整形外科でご相談ください。
医師 長谷川 典子