シンガポールでは9歳未満の小児でも以前にインフルエンザに罹患していたり、以前に2回の予防接種を受けていればその後のインフルエンザ予防接種は1回です。
日本では13歳まで2回接種ですが、どうしてでしょうか?
日本とシンガポールで利用されているワクチンが違うからです。
シンガポールでは世界中で利用されているグローバルなワクチンを輸入して利用していますが、日本では日本のワクチン会社が製造したワクチンを利用しており、添付文書で定められている用法が違います。日本以外の国で製造されている注射のインフルエンザワクチンのほとんどはWHOの推奨と同じで9歳未満の小児でも以前にインフルエンザに罹患していたり、以前に2回の予防接種を受けていればその後のインフルエンザ予防接種は1回です。残念ながら2回接種したからといって2倍守られるとはならないといわれています。
ただ2回接種によって害が出るとも考えられていないので、受験生などで希望が強ければメリットとデメリットを天秤にかけて個別に判断することはあり得ます。
時期的にインフルエンザワクチンの日本とシンガポールの違いについて書いてみました。
医師 林 啓一