公園で転んで怪我をした時に、傷をペロッと舐めたことはありませんか。私も小さいころに怪我をしたとき傷口を舐めることで、不思議と痛みが薄れたような感覚があった記憶があります。
実は唾液には魔法のようなたくさんの効用があります。傷口のばい菌などを洗い流してきれいにしてくれる働きや、唾液のネバネバ成分ムチンによる傷を守る働きもあります。傷を作ると皮膚がやぶれ本来外に出てはいけないところがむき出しになります。ここに唾液をつけると保護をしてくれるのです。
また唾液に含まれるリゾチウムなどによるバイ菌の力を抑える働き、ムチンによるバイ菌を集めて、固める働きなども大切な効用です。
唾液は歯も守ってくれているのですが、それ以外にも体を守ってくれるような素晴らしい働きがあります。
歯科医師 伊藤 明雄