医師コラム

2018年6月26日

先天性欠如歯

乳歯は20本、永久歯は親知らず(第3大臼歯)まで含めると32本生えてきますが、生まれつき歯が足りないことがあります。これを歯の先天性欠如といいます。 乳歯と一部の永久歯は、お母さんのお腹の中にいるときに作られます。歯のもととなる歯胚(しはい)の形成が始まるのは胎生7週頃で、胎生4ヶ月頃には石灰化が始 […]
2018年6月19日

タバコを吸って肺がんで早死にするのは個人が悪いのか?

小生はタバコを吸って肺がんになった大人より、将来のある子供を診たいと思い小児科を選びました。しかし医師となってからそれほど単純なことではないと分かりました。勤務する病院によって、また、勤務する時間帯によって、タバコ臭い子供の受診 の割合が大きく違うのです。 経済的困窮などの社会的困難のために治療を中 […]
2018年6月12日

体臭

一般的に体臭と呼ばれるものは、健常な思春期ー成人に達した人が、腋窩から発するわきがや、足臭といった不快臭のことをさします。これらは自分自身では気がつかなくても、周囲に不快感を与えることが多いものです。 わきがの原因は、分泌される汗が主な原因です。汗は汗腺から分泌されますが、わきには、全身にあるエクリ […]
2018年6月5日

最新の老眼対策2

前回は、調節力の低下にともなう適応方法をご説明しましたが、ここからは、最新のテクノロジーを用いた老眼治療をご説明いたします。それが、「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」です。白内障、と耳にするのは70~80代の病気と思われがちですが、近年、環境因子や生活習慣などで若年化傾向にあります。発症年齢を年 […]
2018年5月30日

予防接種3

いま日本では麻疹(はしか)が流行していますが、それでも患者数は100人を超えた程度です。しかし、シンガポールは近隣諸国に数千から数万人もの患者数を数える国が多数存在しており、人の往来を考えるとリスクは日本よりはるかに高いです。 この機会に、子供だけでなく大人も2回接種を(タイミングではなく回数が重要 […]
2018年5月22日

フッ素の活用法

2017年3月より、1500ppm(0.15%配合)を上限とする高濃度フッ化物を配合した薬用歯磨剤が、厚生労働省から医薬部外品として承認されました。 これにより、今までの国内上限の1000ppmを超え、これまで日本国内では手に入らなかった1000ppmから1500ppmのフッ化物配合歯磨剤が、スーパ […]
2018年5月15日

お父さん、お母さん、麻疹( はしか)対策大丈夫ですか?

1 麻しんは日本だけの出来事ではない? 先月の沖縄県で台湾からの旅行者の麻しん(はしか)を契機として、沖縄県で麻しん患者さんが急増し、その後も他の都道府県への広がりをみせニュースになっています。 しかし、シンガポールは日本から離れているからと安心してはいけません。世界保健機関WHOからの世界の麻しん […]
2018年5月8日

めまいの診断と治療

めまいは、2~3割の人が一生に一回以上はかかるといわれるほど多い病気です。 しかし、症状は似ていても原因は多彩です。医療全体に当てはまりますが、まずどこに問題があるか探し(きちんとした診断)、その上で問題を解決する治療にうつるのが理想的です。 めまいは、大きくは、耳が原因で起きる病気とそれ以外の病気 […]
2018年5月2日

小児の脊柱側弯症

脊柱側弯とは「背骨のゆがみ」のことで、小児では思春期の女子にみられる「思春期特発性側弯症」が最も多いです。(特発性とは、原因不明のことです。)日本人学校では年1回の学校健診があるので、健診で指摘されて当院に精査に来られる方がほとんどです。しかし、インター校では学校健診をやらないため、もしお子さんがイ […]
2018年4月24日

性感染症(STD)1 性器クラミジア感染症

本疾患はわが国(日本)で最も多い性感染症(STD)です。若年層の女性に多く、成人では性行為により感染しますが、新生児は母親から産道感染することもあります。 クラミジア感染は男女とも性的活動の活発な若年層に多いです。特に女性でその傾向が目立っており、29歳以下では男性患者数を上回っているとの報告があり […]