医師コラム

2018年3月20日

糖尿病性神経障害

糖尿病の三大合併症のうち、最も早期に出現してくるのが、糖尿病性神経障害です。 早くて糖尿病を発症してから5年程度で生じてきます。神経障害は、網膜症や腎症と同様に高血糖が持続することにより神経が変性したり、神経を栄養する毛細血管の障害で血流が低下することなどで生じてきます。糖尿病神経障害は、大きく末梢 […]
2018年3月13日

エナメル質減形成

エナメル質は体の中で最も硬い硬組織です。乳歯と一部の永久歯(前歯と6歳臼歯)は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間から作られます。胎生7週頃から歯が作られ始め、胎生14週頃から石灰化が始まります。この歯が形成される時期に、何らかの原因でエナメル質がうまく形成されないことがあります。このエナメル質の […]
2018年3月6日

紫外線

太陽光は赤外線、可視光線、紫外線にわかれ、さらに紫外線はUVA、UVB、UVCに分けられます。ほとんどのUVCはオゾン層で吸収されて地上に届きませんが、UVBの一部とUVAは地上に届いて人体にいろいろな影響を与えます。 紫外線の人体へのよい影響は、ビタミンDの合成があげられるでしょう。WHOによると […]
2018年2月27日

変わっていくのが医学常識:情報の伝 わりにも時間がかかる

医学の常識は医学研究の発展とともに変わっていきます。私の専門とするアレルギーの分野ではピーナッツや卵に関しては除去よりも徐々に摂取することが予防になると、従来の常識から大きく変わってきています。 具体的には1歳まで与えないことが推奨されていたピーナッツや加熱鶏卵に関して、症状がなければ5ヶ月や6ヶ月 […]
2018年2月20日

最新の老眼対策1

本やスマホをみるときにピントが合うまで時間がかかったり、手元から離して見るようになったりしませんか?40代にさしかかると、もともと眼が健康で眼鏡要らずだった方(正視)も自覚することがあると思います。これが、エイジングに伴う調節力の低下、「老眼(シニアアイ)」です。 眼の筋肉は、遠く(無限遠)を見てい […]
2018年2月13日

予防接種2

前回は予防接種で防げる病気がいかに恐ろしいものであるかについてお話ししました。 麻疹(はしか)は医療環境の整った国でも救命しえない可能性があること、おたふく風邪のような一般に「軽い」と考えられているものでも難聴や不妊といった一生にわたる後遺症のリスクがあることが理解いただけたと思います。 予防接種に […]
2018年2月6日

スポーツと歯の話

スポーツをするとき「歯をくいしばって頑張れ!」などと言われた経験はありませんか? 歯の状態や噛み合わせの状態が、いろいろなスポーツをする時に関係あることがわかっています。たとえば、重たい物を持つ時は自然と歯をくいしばります。懸垂をする時なども歯をくいしばります。つまり歯をくいしばると力が出るのです。 […]
2018年1月30日

旅行や出張後の下痢 本当に病気?

「アジア諸国に旅行/出張に行くと毎回、食中毒で下痢をする」という方はいませんか?もちろん上下水道の設備が不安定な衛生状態が悪い国では、食中毒が起こるリスクは高くなりますが、行くたびに食中毒とは、相当の悪運の持ち主か、毎回何者かに毒をもられているか。。。 というのは冗談ですが、実は、その下痢は食中毒で […]
2018年1月23日

難聴と認知症

多くの先進国では認知症の増加がクローズアップされていますが、世界的に権威のあるランセットという医学誌で最近、膨大なデータをもとに「本人が意図すれば改善できる認知症の危険因子」が9つ提示されました。それは、「中等教育の未修了(中学までの義務教育がある日本ではあまり関係ないかもしれません)」「高血圧」「 […]
2018年1月16日

五十肩

「肩関節周囲炎」というちゃんとした(?)名称はついているものの、なじみがあるのは「四十肩」「五十肩」という名前のほうでしょうか。四十肩と五十肩は別々の病気だと思っている方がたまにいますが、同じ病気のことを指します。肩関節のエイジングで、早いと30代からみられ、多くは中年以降にみられます。 肩関節を作 […]