医師コラム

2018年5月30日

予防接種3

いま日本では麻疹(はしか)が流行していますが、それでも患者数は100人を超えた程度です。しかし、シンガポールは近隣諸国に数千から数万人もの患者数を数える国が多数存在しており、人の往来を考えるとリスクは日本よりはるかに高いです。 この機会に、子供だけでなく大人も2回接種を(タイミングではなく回数が重要 […]
2018年5月22日

フッ素の活用法

2017年3月より、1500ppm(0.15%配合)を上限とする高濃度フッ化物を配合した薬用歯磨剤が、厚生労働省から医薬部外品として承認されました。 これにより、今までの国内上限の1000ppmを超え、これまで日本国内では手に入らなかった1000ppmから1500ppmのフッ化物配合歯磨剤が、スーパ […]
2018年5月15日

お父さん、お母さん、麻疹( はしか)対策大丈夫ですか?

1 麻しんは日本だけの出来事ではない? 先月の沖縄県で台湾からの旅行者の麻しん(はしか)を契機として、沖縄県で麻しん患者さんが急増し、その後も他の都道府県への広がりをみせニュースになっています。 しかし、シンガポールは日本から離れているからと安心してはいけません。世界保健機関WHOからの世界の麻しん […]
2018年5月8日

めまいの診断と治療

めまいは、2~3割の人が一生に一回以上はかかるといわれるほど多い病気です。 しかし、症状は似ていても原因は多彩です。医療全体に当てはまりますが、まずどこに問題があるか探し(きちんとした診断)、その上で問題を解決する治療にうつるのが理想的です。 めまいは、大きくは、耳が原因で起きる病気とそれ以外の病気 […]
2018年5月2日

小児の脊柱側弯症

脊柱側弯とは「背骨のゆがみ」のことで、小児では思春期の女子にみられる「思春期特発性側弯症」が最も多いです。(特発性とは、原因不明のことです。)日本人学校では年1回の学校健診があるので、健診で指摘されて当院に精査に来られる方がほとんどです。しかし、インター校では学校健診をやらないため、もしお子さんがイ […]
2018年4月24日

性感染症(STD)1 性器クラミジア感染症

本疾患はわが国(日本)で最も多い性感染症(STD)です。若年層の女性に多く、成人では性行為により感染しますが、新生児は母親から産道感染することもあります。 クラミジア感染は男女とも性的活動の活発な若年層に多いです。特に女性でその傾向が目立っており、29歳以下では男性患者数を上回っているとの報告があり […]
2018年4月17日

手足の皮がむける

日本でもシンガポールでも時々みられる皮膚症状のひとつに「手足の皮がボロボロむけてくる」という症状があります。大人でもみられますが、小・中学生のお子さんに比較的多くみられます。診察をしてみると手の平(手掌)や足の裏(足底)がしっとりと湿っている方、または湿っている部分と乾燥している部分が混在している方 […]
2018年4月10日

かみ合わせ調整

歯が健康な時、上下の歯一本一本の位置関係を意識して生活している人はあまりいません。しかし、歯に痛みが出ている時や、治療している歯がある場合には、かみ合わせが気になるという人が増えます。 歯は骨の中に植わっており、歯と骨は歯根膜とよばれる繊維で結合しています。この繊維は咬む感覚をつかさどっています。か […]
2018年4月3日

死について32

出生前診断検査の研究をしてきた人たちは、純粋に「生まれる前に異常がわかっていれば、良かったろうに」と思っただけで、その検査の普及が優生学の問題に直結したり、一部の人たちを苦しめたり、大反対を受けたり、あるいはそれでビジネスが生まれたりするということまで、予測していなかったかもしれません。 そもそも、 […]
2018年3月27日

急性腹症1 急性虫垂炎

急性腹症とは、文字通り急激に発症した腹痛を伴う疾患の総称です。つまり、急性腹症と一口に言ってももさまざまな疾患が含まれるわけですが、その中から、私がシンガポールに赴任してから経験したことのある疾患を中心に、ひとつずつピックアップしてお話ししていきたいと思います。第1回目は、急性虫垂炎についてお話しま […]