医師コラム

2020年3月3日

性感染症(STD)5 尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマ(Condyloma acuminatum)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)6、11型などが原因となるウイルス性性感染症で、生殖器とその周辺に発症します。日常の診療でもたびたび見かけ、ひどい場合は完治まで半年近く要する場合があります。性交またはその類似行為によって感染する性感染症 […]
2020年2月25日

歯ぐきの腫れ

日々歯科診療をしていると、歯ぐきにぽつんと出来た小さなふくらみを見つけることがあります。ふくらみを指で触れると白い膿が流れ出てくる場合もあります。おできのようなふくらみは、通常は歯根部のトラブルか、歯周病によるトラブルかのどちらかが原因であることが多いです。このふくらみは医学的には瘻孔(ろうこう)と […]
2020年2月18日

高血圧症

今回からは、生活習慣病のひとつである高血圧症についてお話していきたいと思います。 まず初めに、血圧とはいったい何でしょう。心臓はポンプのように毎分60から70回くらい血液に圧力をかけ血管へ送り出すことを繰り返しています。この時、血管にかかる圧力のことを「血圧」といいます。血圧の高さは、心臓から送り出 […]
2020年2月11日

放射線検査と被曝について

最近、ある患者さんから胸部レントゲンを撮影した際の放射線被曝に関して質問されました。気になる方もいらっしゃると思いますので、少しまとめてみました。 始めにご承知おきいただきたいのですが、放射線の単位にはGy(グレイ)、Sv(シーベルト)などがあります。ある物質に放射線を照射した際に吸収されるエネルギ […]
2020年2月4日

シーラント

シーラントはフッ素塗布と並んでよく行われるむし歯の予防処置です。生えたての乳歯や永久歯は未熟なためむし歯になるリスクが高いので、奥歯の溝をフッ素配合されたプラスティックの材料で覆うシーラント処置を行い、むし歯を予防します。 シーラントは歯を削ることなく行う処置で痛みは伴いませんが、完全防湿下で行う必 […]
2020年1月28日

単純性粃糠疹(はたけ)

単純性粃糠疹(はたけ)とは、幼児や小学生の、主に顔に出現する境界があまりはっきりとしない脱色素斑(白抜け)のことです。ほかに自覚症状はほとんどありません。きわめて頻度が高い疾患で、周囲の日焼けが目立つシンガポールではより皮疹が目立つ傾向があります。 原因は、1)発赤などの炎症のあとになることがあるの […]
2020年1月21日

2019―nCoV

中国の武漢で新しいコロナウィルスによる肺炎が報告されSARSやMARSのような新興感染症のように心配されています。SARSの時の教訓から中国や各国の当局は隠蔽はせずに、正確な情報を的確に交換し、対応をはじめています。 症例が定義され、武漢以外でも検出されて報告数は増加していますが、ヒトからヒトへの感 […]
2020年1月14日

「まぶたのしこり?!」

学童期のお子さんや、30ー40代の方で、時々まぶたが腫れていることに気づくことがあると思います。「ものもらい、メバチコ?」と思われると思いますが、ものもらいは、麦粒腫といい、眼瞼(まぶた)にある汗腺(ツアイス腺、モル腺)や脂肪腺(マイボーム腺)に、細菌が感染し炎症をおこして腫れあがったものです。赤く […]
2020年1月7日

わるい姿勢で食べるのはなぜいけないの?

頬や舌の筋肉がよく動くようにするには正しい姿勢で食事をすることが大切です。猫背で食事をすると、下あごが前にずれて前噛みになってしまいます。奥歯に食べ物を乗せ、頬と舌の筋肉を使ってしっかり噛むことが出来なくなってしまいます。 次に重要なのは正しく噛むということです。一番いけないのは、口を開けてクチャク […]
2019年12月31日

医療の不確実性2

前回に引き続き医療の不確実性についてのお話を続けます。人間という複雑なシステムを対象とする医療においては、確立された標準的な治療を行っても改善が見られなかったり、あるいは思わぬ反応が見られることもあります。医学の発展によって、抗がん剤の有効性についてあらかじめ遺伝子のタイプで見通しを立てたり、長期に […]