医師コラム

2024年8月13日

お口は働き者

お口は口腔(こうくう)とも呼ばれ、たくさんのパーツが複雑に絡み合って機能しています。消化管としての入口、発語発音するための場所、呼吸のための空気の通り道など複数の役割があります。 食べ物の摂取:舌や口唇、頬の粘膜などが連携して味覚や触感を感じて、顎関節は噛み心地を感じて噛む力を調整して効率よくかみ砕 […]
2024年8月6日

運動量と歩数の目安

適切な運動が健康に良いことはみなさまご存知だと思います。WHOのガイドラインでも、1週間に150―300分の中強度の有酸素運動、もしくは75―150分の高強度の有酸素運動が推奨されています。ただ、そう言われてもどのくらいの運動を目安にすればいいかはちょっとわかりにくいように思います。そう思ったかどう […]
2024年7月30日

糖尿病性神経障害

糖尿病の三大合併症のうち、最も早期に出現してくるのが、糖尿病性神経障害です。早くて糖尿病を発症してから5年程度で生じてきます。従って、糖尿病と診断された時点で既に神経障害を起こしているケースもみられます。神経障害は、網膜症や腎症と同様に高血糖が持続することにより神経が変性したり、神経を栄養する毛細血 […]
2024年7月22日

歯科と漢方

歯科治療でも漢方を処方することがあります。 葛根湯(かっこんとう)と聞くと初期の風邪に服用するイメージがありますが、実は葛根湯は顎関節症にも効く漢方なのです。葛根湯の他にも顎関節症に効く漢方に、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)があります。葛根湯が長期で処方されるのに対し、芍薬甘草湯は即効性がある […]
2024年7月16日

薬の塗り方

皮膚科では、外用薬を処方することがとても多いです。実際はそのおくすりはどのように塗ればよいのでしょうか。 1.単純塗布 病変部に直接塗る方法で、最も一般的な使用方法です。 FTU(Finger Tip Unit)という単位を用いることが多いです。口径5mmのチューブに入った軟膏を、人差し指の第一関節 […]
2024年7月9日

【最新検査】PCRパネル検査は、一度の検査で複数の感染症を調べられます!

気になるあの症状、もしかしたら複数の感染症が原因かもしれません。 従来の検査では、一度に一つ二つの感染症しか調べることができませんでしたが、PCRパネル検査なら、一度の検査で20種類ほどの感染症を同時に調べることができます。 発熱が長引いて診断がつかない時にPCRパネル検査を実施すると、マイコプラズ […]
2024年7月2日

学校健診を考える1「学校健診の意義、胸部聴診」

今年度に入ってから6月下旬までの間に、日本の学校健診に関するニュースがいくつか報道されました。 ・北九州市で複数の生徒が「陰部を触られた」と訴えた ・群馬県みなかみ町で複数の生徒が「下着を引っ張られて下半身を見られた」と訴えた ・横浜市で生徒を上半身裸にさせて学校健診を行い、一部の保護者がそれを問題 […]
2024年6月25日

レッドライト

皆さんこんにちは。前回はブルーライトのお話をしましたが、本日の話題は近年の眼科トピックの中で最も注目されております「レッドライトによる近視進行抑制治療」についてです。 レッドライト治療法は、2014年に中国で発見され、その後研究が進められました。そして、2021年にアメリカの眼科学会雑誌にレッドライ […]
2024年6月18日

扁桃炎と花粉症とわたし

私は、扁桃炎と花粉症に幼少時から苦しめられてきました。いずれも耳鼻咽喉科でよく遭遇する疾患です。42歳になった今、当時を回想しながら、治療への啓蒙活動をさせていただきます。 扁桃炎は、物心がついた頃から30歳で手術をするまで、年に数回の頻度で、激しい咽頭痛と39―40度の発熱を繰り返していました。誕 […]
2024年6月11日

祖母と自閉スペクトラム症

TVでプロレス中継が流れ、ふと、プロレスファンだった祖母のことを思い出した。 祖母は変わった人で、こだわりの強さや融通のきかなさが尋常ではなかった。親戚は皆、そんな祖母を精神病だと言っていたが、現代の診断では自閉スペクトラム症だろう。 東北の田舎のお嬢さまだったらしいが、その頑固さを初婚の相手にあき […]