医師コラム

2024年2月13日

腹部超音波でよくみる病気「胆のう腺筋腫症(アデノミオマト─シス)」

胆のう腺筋腫症(アデノミオマト─シス)は、胆のうの壁が厚くなる良性の疾患で、健康診断の腹部超音波検査で胆のうポリープ、胆石に次いでよく発見されます。 肥厚した胆のう壁の内部に、ロキタンスキー・アショッフ洞(RAS)と呼ばれる複数の小さい袋状の液体のたまりや小結石がみられることにより診断されます。 ま […]
2024年2月6日

肘内障のアレコレ

肘内障とは、子供が手を引っ張られた痕などに、痛がって腕を動かさなくなる症状のことです。 主に5歳以下の子供に多くみられ、肘の外側の骨(橈骨)の頭から靭帯がはずれかかるというのがその病態です。医療用語的には、「亜脱臼」という状態です。 どんなふうに受傷したのかをよく聞き、この病態を疑ったら外来で徒手整 […]
2024年1月30日

赤ちゃんがほしい3

前回は生理中から生理直後に行う検査についてお話しました。今回は排卵期に行う検査についてです。月経周期が28―30日周期の方は月経10―12日目に受診して経腟超音波で子宮や卵巣に不妊の原因になるような異常(子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍など)がないかの確認とともに卵胞という卵子の入った袋のサイズ […]
2024年1月23日

食べかすが歯に挟まる

隣り合った歯の間に食べかすが挟まる不快な経験をされたことのある方は多いと思います。専門用語で食片圧入(しょくへんあつにゅう)といいます。 挟まる場所が歯と歯の間に限られていれば、違和感や歯が浮いたような感覚があるくらいで済みます。しかし大きめの食片が長時間挟まり続けた場合には、歯と歯肉の間に食片が食 […]
2024年1月16日

大腸がん検診としての大腸内視鏡検査

2019年の日本でのがんの統計をみると、大腸がんの罹患者数は男性で第2位、女性で第2位で、男女を併せた総数では第1位となっています。 大腸がんの検診としては、日本では1992年から40歳以上を対象とした便潜血検査が導入されており、一定の効果を上げています。もちろん検査としての精度は大腸内視鏡検査の方 […]
2024年1月9日

糖尿病の合併症

今日、日本の糖尿病の患者数は予備軍を含めると2210万人と推定されていますが、実際に治療を受けている糖尿病患者の数はその10分の1程度にすぎません。治療を受けている人の数が少ない理由として、糖尿病は初期段階で自覚症状がないために放置されがちであることが考えられます。ここが糖尿病の盲点になっています。 […]
2024年1月2日

8020運動から9020運動へ

よく噛んでおいしく様々なものを食べるには、少なくとも20本以上の歯が必要だと言われています。また、20本以上歯が残っている人は寝たきりや病気になる率も少ないと言われています。そこで、「高齢になっても20本以上の歯を保ちましょう」と1989年から厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進しているのが「802 […]